素材にこだわるふるさとの味。職人技が成す能登名物

鎌倉時代より御菓子司たにぐちがある宝達志水町は宿場町として栄え、麻糸の生産が盛んでした。その麻糸を束ねた姿を模した「おだまき」は能登名物として古くから親しまれています。

シンプルな製法ゆえに素材の良し悪しが味を左右するため、生地には石川県産コシヒカリの米粉を使用。上質な米粉を用いた生地は風味良くもっちりした食感で、お餅にはない歯切れの良さがあります。これをひとつずつ手で分け、スジを付けながら伸ばし、特徴的なフォルムが出来あがります。
粒あんに使用する小豆は北海道産。甘さ控えめなのに物足りなさを感じないのは、ほんのり塩でアクセントを効かせているから。素朴な甘さを引きたてながら小豆の豊かな風味を感じます。

当初はつぶあんのみの販売でしたが、地元石川県産の素材を使用したものなど新作が次々と仲間入り。独自のアレンジは、普段和菓子を食べない若い世代にも好評なのだとか。
中でもオススメは「黒米・くるみ」。生地は黒米由来のきれいな紫色。中の味噌あんは香ばしい胡桃と相性抜群です。

店頭では定番４種のほか四季に応じた季節限定の味を合わせ常時５～６種を展開。それぞれ素材の良さを活かした味を楽しんで。